シンガポール動物園を探検してみた。

Posted on 8月 23rd, 2008 by SEEBRA.
Categories: etc, Animal.

しばらく前のことですが、
かねてより念願だったシンガポール動物園に行ってきました。




シンガポール動物園はシンガ国内では北東部のほうにあり、市内中心部からはタクシーで20~30分くらい。
ナイトサファリという夜のバスツアーが有名ですが、昼間に行っても十分楽しめます。




この動物園の特徴は、できる限りオリなどを廃して、より自然な環境で動物たちが見れるように配慮されているところでしょうか。

園内に入ってすぐに前の木に何かいるなーと思って見てみると、大きなサルだったり。




歩道のすぐ横の木に何かあるなーと思ったら、




フタツユビナマケモノだったり。




ま、もちろん全てがそうではありませんが、こうして触ろうと思えば触れてしまうような状態の動物たちもたくさんいます。


そしてなんといっても目玉はホワイトタイガー。とにかくメチャクチャかっくええ。
管理人的にはほとんどこれが目当てでした。




ホワイトタイガーは時間を調整して、一日に2度ほどある餌付けタイムに見に行くのが絶対お勧めですね。とってもアクティブな彼らの雄姿を見ることができます(おそらくそれ以外の時間はほとんど寝てる可能性高し)。



小ネタを発見。
セメントを打って乾く前に誰かが歩いてしまうって、人間界でもよくあることですが、ここではサルが足跡を残しちゃってます。
この動物園の開放的な一面を表してますね。




と思ったら、トラ園のそばの歩道ではこんな足跡が。




・・奴らも出歩いてるんかいっ。




とにかく、とても広く、動物たちの種類も豊富で、大人がいっても半日は十分に楽しめると思います。
またひとつとてもいい経験ができました(^^ )





その他、大量の写真は是非こちらのスライドショーからどうぞ。


やっぱり自然の造形って、ほんとにすごいなー。


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かけがえないものとは何か?

Posted on 7月 3rd, 2008 by SEEBRA.
Categories: etc, Sciety, Animal, Art.


犬を飼うってステキです -か?

こんな問いかけをタイトルにした小冊子がある。
今から8年も前に、東京都の衛生局(現在は福祉保健局)が制作した、これから犬を飼いたいと思う人へ向けた45ページからなるショートストーリーだ。



見てのとおり、画風は今どきの人気漫画のようなカッコいいものではなく、
いかにも時代を感じさせる。
そして、もちろんこれは子供向けに作られた本なのだが、しかしこれが大変に素晴らしい出来で、大人が読んでも大いに心を揺さぶられる内容となっている。簡単に言えば、『感動』させられるのだ。

このプロジェクトがいくらの予算でなされたのかは知る由もないが、この仕事をダイレクションした人は本当にすごいと思う。

犬を飼うことにともなって発生する様々な障壁、必要な努力、考え方、これらを順序だてて分かりやすく説明し、しかしそれを全部やっても得られるものは、
「こんな事だよ」と導く。

 (犬を飼うことで得られるものって・・?)


一方的に教え込むのではなく、状況を理解させ、判断は情緒を持って自分で考えさせる。理想的なインストラクションの形を実現していると思う。
そして、この内容は犬だけでなく他の動物はもちろん、人対人の関係にも通じるものがあるんじゃないだろうか。
自分にとってかけがえのない気持ちとはなにか。それができた時、まず自分はどうあるべきで、それとどうやって付き合っていくべきなのか。
そんなことまで考えさせられた。本当に素晴らしい。



それからもう一つ考えたことは、この冊子から受けた強烈な『訴求力』。

営業関連の仕事などしていると、「プレゼンテーション」という場にぶつかることがある。顧客に対して、自社商品の売り込みだったり、研究結果の発表だったり、とにかく「伝える」ことが問われる場だ。

今回、やはり思ったは「本質をつかんでいること」の大切さ。
プレゼン資料というと、どうしてもつい「技巧」に走りがちだ。フォント、カラー、アニメーション・・、もちろんそれは無駄な努力ではない。しかし、まず主張が物事の本質をとらえていることがあっての上だ。
本質をつかんでさえいれば、資料はシンプルであってもこのように訴求力は自然とでてくるものなのだと思う。

今回の冊子は、実体はつたない漫画であり、ファイル形式はPDFで、ブラウザで見るには静的htmlのページ送りというI/Fだが、制作から8年が経ち、
リッチコンテンツがこれほど氾濫する現在であっても全く色あせていない。
おそらく今から更に8年後に見てもまだ光っているだろう。

本当にいい仕事だと思う。めずらしく東京都に感謝。



(まあ、そんな理屈はともかく、とにかくステキな話です)

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プロフェッショナル 仕事の流儀 第89回

Posted on 6月 20th, 2008 by SEEBRA.
Categories: etc, Sciety, Animal, TV.

NHKで毎週火曜日に放映されている
プロフェッショナル 仕事の流儀

管理人の好きな番組の一つで、基本的に毎回観ている。
毎週一人のその道のプロといわれる人間にスポットをあて、その仕事ぶりのみならず、その人の持つ世界観などについて掘り下げていくドキュメンタリーだ。

前々回、6月10日放送の第89回は、「獣医師 齊藤慶輔」編。
録画しておいたものをしばらく前に観た。
この番組では、全国的にすでに著名な人物も取り上げられる反面(将棋の羽生善治など)、全く知られていない人もよく取り上げられる。今回は明らかに後者のパターンだ。
そんなに面白くない回かな・・とあまり期待せずに観たのだが、これが意外なほどに良かった。いや、印象深かったというべきか。ビデオを観終わってからすぐに頭へ戻し、最初からもう一度観てしまったほど。こんなことはなかなかない。

(概要についてNHKサイトより一部引用します)
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釧路湿原の中にある齊藤の診療所。ここには、北海道中から傷ついた野生動物が運ばれてくる。治療の対象は、絶滅の危機に瀕したシマフクロウやオオワシなどの猛きん類だ。
広げると2メートルを超える大きな翼、鋭いクチバシや爪を持つ野生動物を相手にしなければならない。ペットや家畜と違い、野生の猛きん類の治療に教科書はない。齊藤は、試行錯誤を重ね、自ら治療法を編み出してきた。
だからこそ齊藤は、野生動物と向き合う時、覚悟をもって臨む。「動物の前にいるのは自分しかいない。最良を目指し、最善を尽くす」
野生動物の命をつなぎ止めるために、自らを追い込み、全身全霊で治療にあたる。



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獣医といってもちょっと特別で、ペットや家畜相手ではなく、野生動物専門。
そんな業態が存在がすることにまずは軽い驚きを感じたが、この齊藤医師が持つ『野生』に対する強い敬意と、それを表す仕事振りがすごかった。

重傷を負った野生動物は当然痛いとも痒いとも言ってくれない。ペットのように飼い主がそれを代弁してくれることもない。傷付いていても野生の証であるプライドは失っておらず、へたをすれば強硬な抵抗にあう。そのため、慎重に手で体の各部を触り、眼の光に注視し、自らも眼や時には言葉で訴えかけていくことで必死に何かを引き出そうとする。
野生動物との間には人間社会のような嘘や見栄や建前、演出や演技などが入り込む余地は一切なく、純粋な真剣勝負となる。それ故か、治療にあたる姿や表情には、医師自らも野生動物に立ち返ったかのような迫力があった。
高度な設備を使った手術や、各種薬剤の投与といった科学的な対処を施しつつも、「野生を維持し、いつか野に帰す」という使命は揺るがせず、そこへ最大限の努力を惜しみなく注いでいく。

「治すのではなく、治る力を引き出すのだ」、というそのポリシーには、貴重な野生動物達の本来の存在を守ろうというプロの流儀を感じるとともに、病気でもそれ以外でも、安易で短絡的な対処療法ばかりが蔓延している現代への違和感をあらためて呼び起こされる。
齊藤医師の仕事には、治療だけでなく、その後の野生に帰すためのリハビリ等においてもその気遣いや判断、そしてなにより自分の使命に対する純粋な想いが強く感じられた。
飼い主もいない野生動物からは感謝の気持ちも言葉も何一つ得られることはないのに、なぜこれほど情熱を注げるのか。それもやはり過去の大事な経験があったからこそなのだろう。
自分の使命とはなんだろうか。こんな仕事振りをいつか自分もしてみたいと思った。

やっぱり医者という仕事は特別だな、とあらためて思う。
「患者を何とかして元の生活へ戻す」という使命は、獣医でも一般の医師でも同じだ。そして、いくら努力してもその想いがかなわない、心を引き裂かれるようなケースにもたくさん直面せざるを得ないという宿命も。
彼らの仕事は一般的なビジネスモデルや戦略などにあてはめて考えることは全くできない、異次元の崇高な世界だ。
通常の経済原理だけで医療を考えてしまっては、その本質に辿り着けることが絶対にない所以だろう。


それから、それとは関係なくもう一つ別に思ったのは、「野生の境界線ってなんだろう?」ということ。
今回出てくる野生動物には人間にはない尊厳を感じさせるエピソードがあった。おそらく、「野に生きていること」が野生の定義なのだと思うが、どの辺からが野に生きてることになるのだろうか? 例えばイリオモテヤマネコは確実に野生動物だろうが、ではノラネコはどうだろう? 都会のノラはNoで田舎のノラはYesなのだろうか。ペットの家ネコは明らかにNoだろうな。
そう考えると、人間にfeedされているのが非野生ということだろうか。どこに住んでいても、自分でエサをとっている場合が野生であり、それが野に生きている、ということなのかな。だとすればノラネコは半々の存在か。そういえばそんな気もするな・・。


そんな風にまた色んな刺激を受け、色んな方向へ思索を巡らせることのできた、なかなか意義深い回でした。
(しばらく寝かせていたわりには取り留めのない文章になってしまった・・)


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